【第6の栄養素】便秘や下痢などのお腹トラブルに!食物繊維のすすめ

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あなたが便秘気味の時

「食物繊維をしっかり摂らなきゃだめだよ」
とキャベツやゴボウ、果物なんかをたくさん食べさせられた経験はありませんか?

お腹の調子が悪いときは
調子を整えるために野菜を摂るように意識したり
お通じをよくする成分として食物繊維を意識して摂る方も多いと思います。
実はこの食物繊維 
犬にとってもお腹の調子を整えてくれる非常に有益な成分なんです。
またお腹の調子以外にも健康維持や生活習慣病の予防にも
効果を発揮してくれることがわかっています。

今回は犬に対する食物繊維の働きや1日に必要な量について解説します。

この記事読むとなぜ食物繊維が犬にとっても大事なのか? 
どのぐらい入っているドッグフードを選べば良いのかを理解してもらえます。

便秘気味の飼い主さんにも通じる内容なので、興味のある方は是非参考にしてくださいね。


この記事がおすすめな人

  • お腹の調子を整えたい
  • ダイエットさせたいけどご飯の量を減らすのはかわいそう。 
    食べる量が変わらなくても痩せられるようなドッグフードがあれば知りたい
  • プレバイオティクスってお腹に良いらしいけどどういうもの?
  • ドッグフードに入っているビートパルプについて知りたい
目次

食物繊維とは

食物繊維は炭水化物の一種に分類され、
食材の中でも身体の中で消化できない成分の事をさします。

かつてはなんの栄養もないどころか、
ほかの栄養素の吸収を阻害するものとして邪魔者扱いされていた成分でしたが、
今は健康維持のために数多くの機能を持つ成分であることが明らかになってきています。 
5大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)
に次ぐ第6の栄養素として注目を集めている成分です。

食物繊維は犬にも大切な栄養素

食物繊維は犬にとって有益な機能がたくさん。主な役割は以下の通り

  • 有害物質を吸収し体外に排出する 
  • 腸内細菌の活動をサポート 
  • 血中コレステロールの減少 
  • 血糖値の急上昇を防ぐ 
  • カサ増しして満腹感を得る  

有害物質を吸収し体外に排出する

食物繊維のほとんどは吸収されずに体外に排出されます。
腸内でふくらみ水分を吸収する性質から
有害物質を吸着して排出を促進する働きをしてくれます。

腸内細菌の活動をサポート 

毒素を分解する腸内細菌の活動をサポートしてくれる為、
排便がスムーズになり便秘解消につながります。

血中コレステロールの減少 

海藻や果物に多く含まれる『水溶性食物繊維』には
血中コレステロールを減少してくれます。

血糖値の急上昇を防ぐ 

食物繊維は、糖質の吸収を遅らせて
血糖値の上昇を抑える効果があることが明らかになっています。
特に『水溶性食物繊維』は水に溶けやすい性質があり、
溶けるとゼリー状になり小腸での栄養素の吸収速度を緩やかにし、
血糖値の上昇を抑えてくれます。

カサ増しして満腹感を得る

消化吸収されずに膨らむ食物繊維は満腹感を持続させるので
かさ増しの材料として使われます。
食べすぎを防ぐことができ、体重管理に役立ちます。

犬は食物繊維を消化できず胃に負担をかけるからあげてはいけない?
という情報が出回っていますがその情報は誤りです。
犬だけでなく人間も含めて食物繊維を消化できる動物は存在しません。
消化ができないからといって胃の負担になるわけではなく、逆に有害物質を吸着して体外に出るので解毒効果があります。

おなかの調子を気を付けたい犬はこちら→【ライフスタイル別】お留守番派におすすめのドッグフード5選

ドッグフードに使用される繊維質ってどんなもの?

食物繊維は大きく分けて二つの種類に分けられます。

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維は、便のカサを増やして腸の働きを刺激することで便通を良くしてくれます。
さらに、乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌のエサになり菌を増やしてくれる為整腸作用があります。

不溶性食物が良く含まれている食品

大豆、ごぼう、小麦ふすま、完熟野菜、穀類、豆類、甲殻類の殻、きのこ など

水溶性食物繊維

粘着性があり胃腸内をゆっくり移動するので、お腹が空きにくくなります。
そのため糖質の吸収をゆるやかにして血糖値の急激な上昇を抑える効果も。
大腸内で発酵・分解されると善玉菌のエサとなり腸内環境の改善につながります。

水溶性食物が良く含まれている食品

熟した果物、キャベツ、大根などの野菜類、イモ類、海藻類、大豆、大麦、ライ麦など

1日に必要な量は?

食物繊維は身体の調子を整えてくれる栄養素ですが摂取が必須とされてなく、
全米飼料検査官協会「AAFCO」では基準を定めていません。

ただし食物繊維はドッグフードのパッケージに含有量の記載が求められいる成分です。
実際にはほぼ全てのドッグフードに入っています。

基本的な一日の必要量は以下の数値を参考に選びましょう。

一般フード:5%~7%
体重管理用フード:10%~20%

食物繊維を過剰摂取してしまうとほかの栄養素の吸収を阻害してしまうこともあるので、
あくまでも適切な量を摂取することが大切です。

食物繊維の代表成分7選

  • ビートパルプ/ビートファイバー
  • セルロース
  • フラクトオリゴ糖
  • マンナンオリゴ糖
  • サイリウム
  • ラクトース
  • イヌリン

ビートパルプ/ビートファイバー

ビートパルプとは甜菜に含まれる食物繊維の事を指します。
ビート(甜菜)から砂糖を搾り取った後の残渣
つまり”搾りかす”ですが、安価な割に良質な栄養素が残っているので良くドッグフードの材料として利用されます。
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維、両方の食物繊維が含まれています。
→ビートパルプについてはこちらもチェック

セルロース

不溶性食物繊維の一種です。
腸内を安定させる働きがあり、
便通改善・便秘改善に効果があります。

フラクトオリゴ糖(FOS)

発酵性の食物繊維です。
善玉菌で知られる乳酸菌やビフィズス菌の栄養源になります。
腸内細菌のバランスを良い状態に維持する『プレバイオティクス』の一種です。
※発酵性食物繊維は子犬に是非あげたい食物繊維です。→【ライフステージ別】子犬におすすめのドッグフード5選

プレバイオティクスとは?
乳酸菌・ビフィズス菌を増やす、整腸作用、ミネラルの吸収を促進、
炎症性腸疾患への予防・改善作用
など身体に良い影響を与えてくれる食品成分を指します。

マンナンオリゴ糖(MOS)

摂取すると悪玉菌と結合し一緒に体外に排出されます。
腸内の悪玉菌を減らし、腸内環境を良い状態に維持してくれます。

サイリウム

水溶性食物繊維で便の水分を保持し、便通を良くします。

ラクトース(乳糖)

母乳に多く含まれていて、子犬のエネルギー源になる成分です。
離乳期以降はラクトースを消化しにくくなります。

イヌリン

ゴボウやチコリなどの野菜に含まれている水溶性食物繊維です。
フラクトオリゴ糖が含まれており、プレバイオティクスとして使用されることが多い成分です。

食物繊維を過剰摂取すると?

栄養素が吸収されにくくなる

水溶性食物繊維は小腸でゆっくり移動し、
栄養素を吸収するスピードを緩やかにする作用を持っています。
同時に糖質や脂質の吸収も緩やかになるため、
血糖値やコレルテロール値の上昇を抑える効果も期待ができるのです。

ただし、摂取しすぎるとビタミンやミネラルなど必要な栄養素の吸収まで抑えてしまうので注意が必要です。

下痢を起こしやすくなる

水溶性食物繊維は便を柔らかくしてくれますが、
摂りすぎると便の水分量が過剰になって下痢を起こしやすくなります。

便秘を悪化させる

水溶性食物繊維と反対に不溶性食物繊維は便秘を悪化させることがあります。

不溶性食物繊維は、便の量かさ増しすることで腸の働きを活発にしてくれますが、
摂りすぎると便秘が悪化しやすくなります。

何事も適切な量が重要ですね👍

お腹の調子を整えるポイント

  • 下痢気味の時:不溶性食物繊維を少し加えて便のカサ増しをすることでウンチの状態を良くする
  • 便秘気味の時:水溶性食物繊維を少し加えて便を柔らかくし便のお通じを良くする

食物繊維が不足すると

腸の働きが低下して便秘がちになります。
腸内に有害物質が長時間滞ると大腸がんになるリスクも

まとめ

犬に対する食物繊維の効果

  • 有害物質を吸収し体外に排出する
  • 腸内細菌の活動をサポート 
  • 血中コレステロールの減少 
  • 血糖値の急上昇を防ぐ 
  • カサ増しして満腹感を得る 

食物繊維はお腹の調子を整えてくれるとても有益な栄養素です。
最近では『第6の栄養素』として注目されています。

ドッグフードを選ぶときはパッケージに記載されている成分量をチェックして
愛犬にあったドッグフードを選びましょう。

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