【図あり】犬が一日に必要なカロリーはどのぐらい?適正カロリーの計算方法を解説

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カロリーとは生物が生きていくために必要なエネルギーの事です。

では、犬は一日にどれぐらいのカロリーを摂取すればよいのでしょうか?
ドッグフードのパッケージに書かれている一日の摂取量はあくまでも目安にすぎません。

今回は愛犬に必要な1日の必要摂取量と計算方法について解説していきます。

目次

カロリーとは?

カロリーとは生物が生きていくために必要な、
身体を作ったり動かしたりするために必要なエネルギーの事です。

1カロリーは「1gの水を1℃上昇するために必要なエネルギー量」となります。
3大栄養素≪タンパク質、脂質、炭水化物≫が体内で分解吸収された後にエネルギー源として利用されるのです。

代謝エネルギーって?

ドッグフードにパッケージに書かれている「給餌量」は、1日に必要とする代謝エネルギー(ME)が記載されています。

代謝エネルギー(ME)とは、
「食事に含まれるエネルギーから吸収の途中で失われるエネルギーを除いた後の体内で利用できるエネルギー」
の事を指しています。

3大栄養素に含まれる代謝エネルギー

3大栄養素から得られる代謝エネルギー量はそれぞれ違います。
脂質は他の2つと比べて2倍以上の代謝エネルギーを含んでいて、
ドッグフードのパッケージには以下の数値をもとにして計算した代謝エネルギーが記載されています。

成分総エネルギー
(GE)
代謝エネルギー
(ME)
人間の場合
(ME)
タンパク質5.65kcal3.5kcal4kcal
脂質9.4kcal8.7kcal9kcal
炭水化物4.15kcal3.5kcal4kcal
※繊維、灰分、水分に代謝エネルギーは無し

それぞれの代謝エネルギーは上で説明したとおりですが、
パッケージの給餌量はあくまでも目安です。
犬の特性によって必要なエネルギー量は異なるので、
適正な体重を維持できるよう愛犬の様子を見ながら給餌量を調整することが大切です。
※3大栄養素についてはこちらもチェック→理想的な3大栄養素のバランスは? 愛犬に理想的な栄養配分を徹底考察

適正体重の見分け方

実は、日本に住んでいる犬の3頭に1頭が「肥満」「太り気味」であると言われています。

ロイヤルカナンが2013年に1000頭の飼い主にアンケートを実施したところ、
90%以上の飼い主がペットの体重管理に無関心だったそうです。

これは肥満によって起きる健康被害にほとんどの飼い主さんが関心がないという結果になっています。

肥満=適正体重から15%~20%超えた状態の事

適正体重を知る方法

犬の適正体重を知りたい場合何を参考にすればよいのでしょうか?
適正体重を知るには以下の3つの方法を使いましょう。

成犬になった時の体重を参考にする

成犬になったばかりの頃は自身の成長のためにエネルギーを利用しているため、
成長期が終わった時点で極端な肥満になっていることはあまりありません。
そのため成犬になったころの体重を適正体重として考えることができます。

親の体重を参考にする

親犬の体重を参考にする方法も考えられます。
その場合、親犬が適正体重である必要があるので誰もが使える方法ではありません。

①、②がわからない場合、ケネルクラブに定められている犬種標準を参考にする。

個体差があるため一概に「この犬種は〇〇だ」とは言えませんが、一つの目安として使うことができます。
実際の判断は『ボディ・コンディショニングスコア(BCS)』を参考にして適正体重かを判断することができます。

引用元:環境省 飼い主のためのペットフード・ガイドライン

もし適正体重かわからない時は獣医さんに相談してみましょう。

一日に必要なカロリーの計算方法

愛犬の適正体重を維持するために一日に必要なカロリーの計算方法をマスターしましょう。

1日あたりの必要カロリー(DER)の計算式
DER=ライフステージごとの係数×安静時エネルギー量(RER)

安静時エネルギー量(RER)とは?
「正常な犬が常温環境で食事はするが動かない状態」で必要な1日のエネルギー量の事。
計算式は以下の通り

(RER)=70 ✕ 体重0.75

これだけだとちょっと計算しづらいですよね?
なので電卓を使った計算方法についても紹介します。

電卓を使った計算方法

(RER)=体重×体重×体重=√√×70

例:体重5キロの子の場合(去勢済み)
(RER)=5×5×5=√√×70=234
(DER)=1.6(去勢済みの子の係数)×234=374.4kcal

上の計算式で(RER)安静時に必要なエネルギー量(DER)1日に必要なエネルギー量を求めることができました。
RERにライフステージごとの係数を掛けてあげることで、
愛犬のライフスタイルに合った1日に必要なエネルギー量(DER)を計算することができるのです。

ライフステージごとの係数

子犬生後4カ月まで3.0
生後4か月以降2.0
成犬避妊、去勢済み1.6
非避妊、去勢1.8
肥満1.4
ダイエットさせたい場合1.0
シニア犬成犬より10%~15%少なく
活動量非活動的1.6~1.8
軽い運動2.0
適度な運動3.0
重労働4.0~8.0
妊娠42日まで1.8
42日以降(21日間)3.0
授乳中出産数による4.0~8.0

ドッグフードの給餌量の計算方法

愛犬の1日に必要なエネルギー量がわかった後は
今あげているドッグフードをどのぐらいあげれば良いのか?

給餌量を計算しましょう。

1日に与える給餌量の計算式

1日に必要なエネルギー量(DER)÷ドッグフードの100gあたりのカロリー×100
※ドッグフードのカロリーはパッケージに記載されています。

例:体重5キロ DER=374kcal ドッグフードカロリー=350kcal の場合
374kcal÷350kcal×100=106.85g

1日に必要なエネルギー量、ドッグフードの給餌量の計算方法はいかがでしたでしょうか?
計算式をマスターして、愛犬に最適なドッグフード量を計算してみましょう。

1日に必要なエネルギー量(DER)早見表

計算式は分かったけどイチイチ計算するのはちょっと。。。
というめんどくさがりさんのために早見表を作成しました。

体重ごとに載せているので、愛犬の状態に合わせて参考に使ってくださいね。

成犬に必要な一日のエネルギー量(DER)早見表

体重DER非避妊、去勢避妊、去勢済みシニア犬ダイエット中
1kg70kcal126kcal112kcal107kcal70kcal
3kg160kcal288kcal256kcal245kcal160kcal
5kg234kcal421kcal374kcal358kcal234kcal
10kg394kcal709kcal630kcal603kcal394kcal
15kg534kcal961kcal854kcal817kcal534kcal
20kg662kcal1,192kcal1,059kcal1,013kcal662kcal
25kg783kcal1,409kcal1,253kcal1,198kcal783kcal
30kg897kcal1,615kcal1,435kcal1,372kcal897kcal
35kg1,007kcal1,813kcal1,611kcal1,541kcal1,007kcal
40kg1,113kcal2,003kcal1,781kcal1,703kcal1,113kcal
45kg1,216kcal2,189kcal1,946kcal1,860kcal1,216kcal
50kg1,316kcal2,369kcal2,106kcal2.013kcal1,316kcal
55kg1,414kcal2,545kcal2,262kcal2.036kcal1,414kcal

まとめ

カロリーについてのまとめ

  • カロリーは生物が生きていくために必要なエネルギー
  • ドッグフードのパッケージには代謝エネルギーが記載されている
  • 適正体重の判断は『ボディ・コンディショニングスコア(BCS)』を使う
  • 1日に必要なエネルギー(DER)=係数×(RER)
  • ドッグフードの給餌量=(DER)÷ドッグフードカロリー×100

1日に必要なエネルギー量と計算方法についての解説はいかがでしたでしょうか?
計算式をマスターして、愛犬に最適な給餌量を計算しましょう。

早見表も載せているので是非参考にしてくださいね。

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